








1980年にパリの「Yvon Lambert Gallery」で開催した展覧会に際してデザインされたいくつかのポスターのなかで、当時は制作に至らなかったものの、2019年に同ギャラリーの倉庫にて原画が偶然発見されたことで制作されたポスター。
2016年から2017年にかけてポンピドゥ・センターで開催された回顧展「CY TWOMBLY」でも本作と同様の素材を用いたシリーズが展示されるなど、 当時より作者はこの絵柄を気に入っていました。
Cy Twombly
サイ・トゥオンブリーは 1950 年代に登場し、表現力豊かな走り書きやスクラッチラインのような動きのある線といった特徴的な絵画スタイルを生み出しました。
アメリカ抽象表現主義の次世代を代表する作家であり、即興的な線や絵具、数字やアルファベットを組み合わせた絵画や彫刻、写真作品を多く残しています。
1957年ローマに移りアトリエを構え、イタリアでは詩や神話、古典史からインスピレーションを得て、文字や数字を用いたより大規模な作品を展開しました。
さらに1960年の半ばにはニューヨークにもスタジオを持ち、米国とイタリアを行き来しながら制作に取り組みました。
トゥオンブリーの作品は、ミニマリズムの概念を探求した最初の展覧会の 1 つである “Black, White, and Grey” (1964 年) にも、アグネス・マーティン、フランク・ステラ、アンディ・ウォーホルとともに展示されました。
また、2011年にルーブル美術館の天井画を製作し、芸術文化勲章のシュヴァリエが授与されました。