





「椅子における芸術とは、芸術のようであることではなく、ある程度の椅子としての合理性、有用性、スケールである」
本書は、100点以上におよぶ作者のデザインによる家具を収録する。1970年から1991年までの間にニューヨークのスプリング・ストリートとテキサス州プレシディオ郡に建つ自宅と作業空間用に制作されたものである。家具はスプリング・ストリートの自宅兼スタジオ「101 Spring Street」の改築時に着手され、その後テキサス州マーファに建つ自邸の家具制作に苦心した結果生まれた家具のデザインを紹介している。

本書には、細かなドローイングと使われた素材の内訳、空間における配置と機能に関して深く掘り下げるカラー写真を掲載。作品の核となる面を概説するだけでなく、機能性、形、そして大量生産のこの世界におけるデザインの可能性への作者の深き関心に対する自身の理解を詳述する。